がん闘病記

転移性肺がんのラジオ波焼灼療法再開!治療費と新たな試練

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前回、肺にがんが転移し、日本一のがんの病院から、治療不能の末期がん宣告を受けた僕は、奇跡的完治を目指して、標準治療ではないラジオ波焼灼療法に辿り着きました。

しかし、セカンドオピニオンを経て治療してもらえることになり、たどり着いた治療当日、まさかの治療中止を告げられてしまいました…

転移性肺がんラジオ波焼灼療法を第二候補の病院で治療可能か?

治療中止を告げられた第一候補の病院から紹介状をもらい、1ヶ月後のこの日、以前セカンドオピニオンで適応ありと言われた遠方の病院を夫婦で再び訪れていました。

大丈夫なのだろうか?

第一候補の病院のトラウマがあるので不安がよぎる…

『やれると思います』

治療してもらえる!

まず、第一関門は突破です!

だが、安心はできません。

前回の病院でも治療当日に中止になったのです…

入院は約1ヶ月後に決まり、ひとまず安心です。

明るい気持ちで、寄り道して奥さんと美味しいものを食べて家路につきました。

そして、いよいよ入院の日を迎えました。

移動費もばかにならないので高速バスで移動です。

保険診療と保険外診療の併用(混合診療)と先進医療

この病院は、厚生労働省の先進医療のホームページで確認したところ、保険適用外である肺のラジオ波焼灼療法が先進医療に認定されていました。

日本では、「医療保険の対象の診療(保険診療)」と「医療保険の対象外の診療(保険外診療)」の併用(混合診療)は原則として禁止されていて、「保険外診療」を受ける場合は、医療保険の対象部分も含めて全額自己負担となってしまいます。

例外的に「保険診療」と「保険外診療」の併用を認めた「保険外併用療養費制度」があり、先進医療もその対象になっているのです。

先進医療を受けると、診察料、検査料、投薬料、入院料などの一般の治療と共通する部分は公的医療保険の対象となるのでありがたいです。

これを見据えて生命保険に先進医療特約をつけたので、先進医療部分は生命保険でまかなえます。

ついに転移性肺がんラジオ波焼灼療法を体験

治療当日、今度は治療中止とならずにやってもらえることになってほっとしました。

ラジオ波焼灼療法は、CTで確認しながら、針(電極)を腫瘍に穿刺した後、電流を流し、電子レンジと同様に腫瘍の温度を上昇させて腫瘍を焼灼します。

全身麻酔ではなく局所麻酔で行うので意識があります。

『痛くなったら言ってください。麻酔を足しますんで。』

痛くなることがあるのか…

怖い…

麻酔の注射を打ち、針をグッグッと肺に入れていきます。

怖い…

CTで画像をリアルタイムで確認しながら腫瘍を針で刺します。

刺さったことを確認するといよいよ焼灼です。

体の表面に近いところを焼灼すると、徐々に熱さを感じ、痛みに変わる時があります。

痛い!

『少し痛いです。』

歯医者もそうですが、一度痛みを感じると次から恐怖が消えません。

今回は左肺の3つの結節を焼灼し、終了しました。

肺から針を抜くときも怖い…

時間にして1時間もかかりません。

人によりますが、この治療法では合併症で気胸になることがあります。

肺から漏れた空気が胸膜腔というところに入り、肺が萎んでしまう状態です。

僕はこれが発生しました。

この場合は胸腔ドレナージを行います。

肺に空気を抜くドレーンの機械をつけ、日々レントゲンで状態を見ながら、機械を止め、クランプ(チューブを塞ぐ)といった段階を経て治ったことを確認してドレーンを抜きます。

ドレーンはついていて気胸があっても、翌日には普通に歩いて大丈夫です。

手術とは体の負担がまるで違う。

その一週間後、右肺も同じく3つの結節を焼き、また気胸が発生したが数日で改善するでしょう。

順調です。

ほっとしました…

唾液腺がんが今度は脊椎に転移…

治療の翌日、主治医から話したいことがあると言われ、ある画像を見せられました。

今回の治療のために撮影したCT画像でした。

『脊椎に転移が見つかりました。』

え…?

T-5(第5胸椎)、いわゆる背骨に転移が確認されたのです。

ラジオ波焼灼療法を継続する前提は、原発巣がコントロールできていて、すべてのがんを取り除ける可能性があることです。

脊椎にがんが残ったままではラジオ波焼灼療法を続ける意味はなくなります。

またしても希望の光は閉ざされました…

かかりつけの病院に治療方針を確認し、その上で次回以降のラジオ波治療を行うかどうか、どう進めるかを決めることになりました。

転移性肺がんラジオ波焼灼療法が先進医療ではなく全額自己負担に

追い討ちをかけるように、実はこの病院の肺のラジオ波焼灼療法の先進医療は終了していたのです。

厚生労働省のホームページで確認したのに…

つまりは混合診療が禁止なので、全額自己負担で、いっさいの保険がきかず、この入院で100万近い費用がかかったのでした。

念のため次回の入院の予約はして退院しました。

明るい気持ちで退院するはずが、新たな問題に悩まされることになってしまいました…

続く。

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