僕は唾液腺がんが肺に転移し、がんのかかりつけの病院で治療不能、末期がん宣告を受けました。
それでも奇跡的な完治を目指して他院で転移性肺がんのラジオ波焼灼療法を実施するも、今度はその病院で脊椎に転移が見つかりました。
ラジオ波焼灼療法は全てのがんを取り除けなければよくなることはないので継続しても意味がなくなります。
がんのかかりつけの病院に提案された脊椎の治療法が完治目的でなかったため、奇跡的完治のための治療法を調べ、腫瘍脊椎骨全摘術(TES)という治療法にたどり着き、手術を終えました。
唾液腺がん脊椎転移の腫瘍脊椎骨全摘術から34日後、突然の高熱
深夜にトイレに行ったら突然寒気が襲ってきて、尋常じゃないくらいガクガクと震えました。
とりあえず湯タンポをもらいましたが、今度は熱が1時間くらいで39度まで上昇しました。
咳も前日より頻繁になりました。
採血後に座薬を入れてもらい、しばらくして37度台まで下がりましたが、夕方にかけてまた39度近くまで上昇したので再度座薬を入れてもらいました。
採血結果は問題なく、とりあえず解熱をしつつ経過を見ることになったが、原因はなんだったのか…
トイレに行くまでなんともなかったのに…
おかげで皆勤賞だったリハビリも初のお休み(´・ω・`)
後は、ここ数日下痢気味でトイレに行った直後にまた少し出るという二分割状態です。
また、尿意の弱さと出の弱さを感じました。
手術から35日〜37日後
約1ヶ月ぶりに熱が36度台に復帰しました。
高熱時は免疫細胞が活性化するそうなので、免疫細胞ががんばってくれて、微熱を発していた原因を叩いてくれたのかな?
尿意の弱さや便通の二分割状態は気にならなくなりました。
咳は前日同様酷いですが。
翌日になるとまた熱が37度台まで上昇しました。
手術から38日後、レントゲン結果
レントゲンの結果を見せてもらいましたが、胸水は少なくも増えてはいないようでした。
翌日の血液検査の結果が問題なければ、週末あたりで退院でいいだろうとのことでした。
咳と微熱と傷口の痛みはありましたが、傷口は元々長期戦になると言われていましたし、咳も微熱も胸水や傷口の痛みと共に減少していくんじゃないかなと思いました。
いよいよ本当によくしていただいたこの病院ともお別れする時が近づいてきたようです。
残り期間、できるだけ感謝の気持ちを伝えられるよう過ごしていきたいと思いました。
手術から39日後、血液検査結果
血液検査では、白血球、好中球、CRPの値で感染や炎症などの度合いが判断できるそうです。
担当医の話では、前週高熱が出た際は白血球と好中球の値が高かったけれどこの日は問題なくなっていました。
CRPは2以上で高熱時よりも上昇していますが、白血球などより遅れて反応するので問題ないだろうとのことでした。
自分で調べてみたところ、好中球は白血球の一部で、基本白血球と好中球は同じ働きです。
外部から侵入した細菌やウイルスなどを攻撃するために増加します。
CRPは体内で炎症や細胞破壊が起きたときに血中で増加するタンパク質です。
ちなみに、CRPの正常値は0.3以下で、2~15だと中程度以上の炎症のようで、理学療法士さんも血液検査の結果などを見てリハビリに反映してくれていました。
看護師さん、麻酔科医さん、薬剤師さんなど、術後も本当に多くの方が連係して診てくれているんだなぁ…としみじみ感謝の気持ちが込み上げてきました。
手術から42日後、高熱は前立腺炎、入院最後の検査結果
また発熱し、一時39.5度まで上昇しました。
血液検査、尿検査、造影剤CT、レントゲンの結果、前立腺炎の可能性が高いとのことで、抗生物質を処方してもらい、37.3度と定位置まで下がりました。
術後導尿カテーテルを入れていたせいなのか…?
随分前にとれたのですが…
胸水もだいぶ減っていました。
手術から43日後、入院から55日後、退院、当たり前に感謝
この日ついに退院を迎えました。
約2ヶ月に及んだ入院生活。
医師、看護師さん、理学療法士さんなど、たくさんの方たちにほんとうにお世話になりました…
心から感謝しています。
大手術を経て、全く動かなかった僕が、こうして自分の足で歩き、遠方の我が家へ自力で帰れるのです…
仲良くなった理学療法士さんとも写真を撮り、再開を約束して病院を後にしました。
この日、予約していたレストランで奥さんと少し贅沢なランチコースを食べました。
さすがにこの2ヶ月ですっかり酒が弱くなっていましたが、幸せを噛み締めていました。
こちらに一泊して観光してから約束2ヶ月ぶりに遠方の我が家に帰宅しました。
この入院で、今まで当たり前だと思っていたことがことごとくできない生活を経験しました。
生きていること、痛みがないこと、動けること、自分の足で歩けること、普通にご飯が食べられること、自分のベッドで安らかに眠れること、当たり前なことなんかなく、日常は有ることが難しいこと、有難いことばかりなんだと思い知らされました。
続く。